ウォー・レクイエム

デレク・ジャーマン監督作と聞くと、80年代の強烈な個人的な思い出に囚われる。なにかにつけ、映像至上主義で、玉石混合の実験映画群が我がもの顔をしていた時代というのが、私の80年代反ハリウッド映画の総括だ。でもって、その先頭に立っていたのがデレク。ポコチンに針を刺している映像を見て、ゲロゲロっと思いながら、それでも見なきゃいけないよな、文化的抑圧が確かに80年代にはあった。この作品はゲイつながりのオペラ歌手の歌曲をバックにデレクが映像をつけたもので、一応ヴィジュアル・オペラと言う事になっている。80年代を意志的に過ごした私には、見なければいけない一本かもしれないが、正直、あんまり食指が動かない。[アップリンク]